社長の想い

代表取締役 児玉 康

「街づくり会社」に変革中!地元の新たな魅力を創造し、グローカルに人の輪を広げていく「未来創造企業」を一緒に目指しましょう!

自己紹介

仙台生まれ、仙台育ちです。京都で大学生活を謳歌し、東京でハードワークをした後、地元仙台の良さを再確認し、帰ってきました。3代目として、老舗和菓子屋の家業を継ぎました。
趣味は、音楽、お城巡り、旅などです。趣味は人と人をつないでくれるのでいいですね。
音楽では、バンド仲間と定禅寺ストリートジャズフェスティバルに演奏者として参加しました。お城巡りも出会いの宝庫で楽しいです。旅では、その土地の歴史や文化の雑談をしながら、地酒や特産物を使った料理を味わうのが格別ですね。
豊かな人生とは、人との出会いに恵まれていることだと思っています。こだまの家業も天職だと思っており、どら焼きを通じてもっと人と人をつなぎ、人の輪を広げていきたいです。そして、新たな地元の魅力を創造する「老舗ベンチャー」であり続けたいと思います。

社長を継ぐまでの経緯や考えたこと

京都の大学に進学し、就職を含めて12年ほど仙台から離れていました。大学生のときは、父と一緒に働くことが想像できず、家業を継がないと思っていました。
 
京都や東京での生活を通して、外から見る地元仙台の良さに気づいていきました。「こだまのどら焼」が好きだと言ってくれる人に何度も出会い、家業を見直すきっかけにもなりました。
時は就職氷河期時代、好きなことではないものの、条件で選んだ東京の金融系の大企業で働きました。目標は高く、収入も良かったですが、一つの部署・セクションにいて、「置かれた場所で咲きなさい」とは言われれるものの、全体のことが分からないまま働き、会社と家の行き来だけになっていました。
 
東京は人も情報も多く、刺激的で面白いけれど、忙しい上に、大学時代の京都から離れたこともあって、会社以外の人の知り合い・友達がいなく、たまに仙台の人と会うとテンションが上がるといったことも経験し、30歳になったころ、「仙台帰りたいな」と思うようになりました。
 
そんなとき父が心筋梗塞で倒れました。まだ後継者は決まっておらず、誰かが継がなければ廃業してしまうという状況の中、仙台に戻って家業に入る決心をしました。
東京にいても仙台のことを想ってしまい、「やっぱり地元が好き、自分らしく生きたい」と思ったことと、受入先として実家があったこともあります。あとは、子供のころに配達を手伝ったり、工場で働いたりしていたので、自分でもできるのではないかと思ったこともあります。いわば、小さい頃にインターンシップは終えていたわけです。
 
2007年にこだまに入社し、20133月に社長就任しました。いきなり代表になったわけではなく、部門の責任者や工場長などを経て社長になりました。なので、現場の大事さは理解しています。
 
当時の製造現場で、「背中を見て覚えろ」といった職人気質を見て、それも大事だけれど、客観的な視点やお菓子づくりの基本も大事だ、製菓衛生師という国家資格も取ろうと、1年間、お菓子作りの専門学校にも通いました。
 
こだまは、歴史ある会社で、私のことを知らなくても会社のことは知っている人がたくさんいます。「第0印象」があることの有利さを実感することも多いです。
 
今の私は、「全ての出会いをどら焼きに変える男」です。地元と共に生きたいと思っており、地元に恩返しをし、恩送り(誰かから受けた恩を直接その人に返すのではなく、別の人に送ること)の精神で生きています。
 
「若者が地元仙台で活躍する場、その先の未来を若者と一緒に創っていきたい」との想いで、熱心に新卒採用に取り組んでいます。

こだまの原点
当時のスタッフ

思い出販売業への想い

お菓子を食べなくても生きていくことはできますが、生きていく上で人生が豊かになるのがお菓子です。
私も、創業者の祖父から、「甘いものは人を幸せにする」「甘いものがあると人は笑顔になる」と聞かされてきました。
 
人生は有限で、良い時間、良い記憶の積み重ねが良い人生になりますし、良い人との繋がりから生まれる良い時間が幸せなのだと思います。
そして、お菓子というものは、良い人との繋がりや良い時間をもたらすことができるのではではないかと。
 
そうした幸せな光景や気持ちを、記憶として残こすことができる「思い出販売業」と捉えるようになりました。
私たちは単に「もの」を売っているのではなく、食べる方の幸せなシーンや気持ちを生めるものをつくり、お届けしているのであり、お客さまの幸せな記憶に寄り添う仕事をしているのだと、誇りに思っています。

こだまのどら焼 小倉
焼印入り 感謝やお祝いの気持ちを込めて

会社を運営する上で大切にしていること(経営理念)

人間という漢字が、人と人との間と書くように、人と人の繋がりを大切にしています。
会社というのは、一つのチームで、チームは人の集まりでできています。人の数だけ主観、価値観がありますが、そこを、こだまという会社の価値観にどれだけ寄せていけるかを重視しています。
 
こだまは、社長の私がルールを決めるのではなく、「こだまとは」というところを皆でつくっていて、こうした企業文化、はたらく環境といった「場の力」をより高めていこうとしています。豊かな地域にある、良いカルチャーの会社で働くことで、より幸せな人生を送れるよう努めていきたいです。
 
企業の目的は理念や想いの達成であり、数値自体が目的ではないですが、企業の理念や目標をどれだけ実現しているかを客観的に把握するため、数値で捉えることも大事だと思います。
また、見たものや記憶の具現化、共有も大切にしており、スクラップブックにまとめたり、見える化して部屋に飾ったりしています。

社長になってからの取り組み、考えていること

30代、社長になりたての頃は、社長とは何かという定義を探していました。2代目に聞くことができない状態ということもあり、自分の中の基準をちゃんと持ちたいと思いました。そこで、「社長としての自分」を高めるため、リーダー塾や経営塾に通って個の力を高めることに重きを置いていました。
 
自分の中の社長の定義や、天命を見つけるまで勉強しました。起業した人や経営者仲間とも学び合い、書物だけでは学べないことを習得したり、人脈もできていきました。
また、この中で、「地域と共に生きる」という決心に至りました。
 
このように、当初は、自分の中での仕事観、経営観をつくるため、社外での学び・仕事が多く、社内のことは、父の時代から勤めているベテランスタッフに任せていました。ですので、昔からの仕事のやり方、ビジネスモデルの延長で会社が回っている状態でした。
 
コロナ禍になって、変化の時代に突入し、「過去の成功体験の焼き直しでは通用しない」、「これまでの経営スタイルのままではいけない」と考えるようになりました。
 
そこで、2020年「老舗ベンチャー」として、新しいメンバーも迎え入れて始める「第3創業期」と位置づけ、変革に取り組み始めました。コロナ禍のころ、父時代のスタッフが退職したことも、変革へのきっかけになりました。
9割が女性の職場で、結婚、旦那さんの転勤、ライフステージの変化で、ほとんどの人が働き方を変えていったタイミングでもありました。
 
 

社長のこれからの夢、夢を実現していくにあたっての課題

地元と共に生きていくことが夢です。
仙台は、もったいないところがたくさんあると思うので、もったいないところを繋げて、もったいないを無くしたいです。
そして、自分らしく生きられる街、仙台を創っていきたいです。他の地元企業や学生も含め、皆で地域創生していきたいです!
 
例えば、リアルな交流の場として、秋保での「魅せる農業」「観光6次化産業」を、地域の人や学生も巻き込んで進めていきたいです。私は人とのつながりに価値を見い出しています。「良いつながりがある場所に行きたい」という気持ちが秋保への進出にもなりました。
見知らぬ人同士がこだまの場を通じてつながれたら素敵ですし、ファンコミュニティも創っていきたいと思います。
 
良い街だと言い切れるのは良いつながりがあるから。新しく来た人と昔から居る人の「つなぎ手」になれたらと思います。これからもどら焼きを通じて、人と人をつなぎまくります。海外の人たちともつながれるように動いていきますよ!
 
※詳しくは、「老舗の挑戦」をご一読ください
 
高校と大学向けに、産学連携をしていきたいです。
若い人達に、仙台にこういった会社があるということを知っていただくために、接点を持ちたいです。
会社を知らない状態で就活を始めても、情報は浅いままでしょうし、学校の授業から入っていって地元企業を知って貰いたいです。会社についての情報共有だけでなく、若者の教育、成長にも寄与したいです。
 
地域で長年やってきた老舗の菓子屋だからこそできることもあると思っています。
学校の卒業式で紅白まんじゅうを贈る、不登校の生徒向けの農業体験で自分の居場所を見いだせる手助け等です。大きな魅力づくりのために、小さいことからコツコツやっていきたいです。
 
輸出、インバウンドを目指しています。
来たる海外の商談に向けて英会話を始めました。たまたま飲食店で出会って意気投合した人に英会話を習うことになりました。こんな風に、ふらっと出会った人と面白いことができる街にしたいです。

飲食店で意気投合!
こだま本社にて英会話レッスン中

お菓子屋というより、「可笑し屋(おかしや)」(笑)になりたいです。
面白いことができるお菓子屋がいいですよね。どら焼きだけの土俵には留まらず、もっと外にも出ていき、人と人のご縁をつないでいきたいです。
もちろん、おいしいお菓子づくりは目指しますが、お菓子にまつわるストーリーこそ大事なのではと思います。街との繋がり、ストーリーが見えるお菓子屋になりたいです。良いお菓子を社会に提供することは手段であって、その先にあるコミュニティづくりをしていきたいです。
 
創業の志を持ち続けたいです。
こだまの創業は1949年で、終戦直後でした。甘いものがとても貴重な時代で、皆がお菓子を喜んでくれました。「人が喜んでくれることをやろう、周りの人を元気にしていこう」というのが創業の志なので、時代が変わっても、「地元を元気にしていこう、活性化していこう」という精神は変わらず持ち続けたいです。
 
夢を実現するにあたっての課題は、巻き込み力です。
コロナ禍を経て、新しい仲間を入れながら「チームこだま」の再編をしたいです。夢を実現していくための実行力を強化していきたいですし、新陳代謝も図っていきたいです。

若者と一緒に挑戦していきたいこと

これまでの仕事を大事にしながら、新規事業で地域活性化をしていきたいです。こだまを通して、知らない人同士がつながれるようなコミュニティを創っていきたいです。
 
例えば、現在、秋保で観光農園、六次産業化を進めていく「こだまランド(農業法人)」の構想を進めています。拠点を秋保に移すことも考えていて、本格稼働は2027年の予定ですが、一部の社員には、今のこだまの仕事と並行しながら担ってもらっています。
 
このように、老舗として培ってきた信頼と伝統を強みとしながら、人と人をつないでコミュニティをつくる新規事業、地域創生に一緒に挑戦していきたいです。
Z世代のチームワーク力を活かし、競争社会ではなく、共創社会を創っていきましょう!
 
 

どんな方に入社いただきたいか。求める人物像

  • 一番は、「仙台・東北が好き」、「人とつながることが好き」で、「仙台を元気にしたい」人。
  • これまでのお菓子づくり・販売(ものづくり)と新規事業の地域創生(新しいこと)のどちらもやりたい人。「老舗ベンチャー」のこだまにとっては両方とも大事です。老舗のどら焼き屋というベースがあるからこそ、そのどら焼きのずんだ(枝豆)餡を一から自作しようと農業に挑戦できるのであり、農業に取り組むから観光、インバウンドにチャレンジできるんです。
  • やり続けるためにはチームが必要で、今、いいチームができているので、自分のことだけではなく、周りのことを考えられる人。
  • 前向きで行動力があり、失敗しても立ち直ってやり続けられる人。
  • 今はまだできていなくてもいいので、リーダーシップの素養がある人。こまだには、共感力の高い人が多いですが、新しいプロジェクトを推進していくには、共感力だけでなく引っ張っていく力、リーダーシップも大切です。
  • 良い場所で良い人に囲まれながら生きたい人。自分で幸せを掴みに行きたい人。

 
私は、仙台に帰ってきて良い人とつながることができ、深く感謝しています。いい出会のためにはただ待っていてもしょうがなく、行動あるのみです。
 
「こだまで働くこと=仙台で働くこと」、「仙台の暮らしを楽しむこと=人生を楽しむこと」だと実感しています。社員が人生を振り返ったとき、幸せだと思えるそんな働き方をこだまでつくっていきたいです。
地元仙台の未来を元気にしていきたいという人との出会いを楽しみにしています。